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※照明ケーススタディは、筆者がこれまでに担当した照明プラン・オペレートの中から、一般化できる知見を紹介するシリーズです。
なるべく汎用性のある知見を紹介していくつもりですが、他の記事群に比べると「個」が強く出ることをご理解ください。
【公演データ】
本番時期: 2012年6月
公演名: 劇団愉快犯『晴レトケ』
会場: 京都大学吉田寮食堂(耐震補修前)
筆者の立場: 照明プランナー(大学通算4回目)兼オペレーター
仕込み図:
その他の書類:シーンレシピ ※きっかけは暗記
1.は、今なら絶対にやっていると思います。
そもそも小劇場ではシーリングの明かりが背景幕にかかってしまうのは避けられないので、ならばカミシモの幕・袖幕にも当たっていいじゃないかという理屈です。
当時は、上からの地明かりと言えばトップしか知らなくて、それが当然だと思っていたのです。
トップだけでは、「曇り空」「雨」は表現できても「晴れ」が難しかったのです。
さらに、同じようなぶっち系方向からソースフォーで雲のゴボを出したりして、雲によって日差しがまだらになっている感じを表現してもいいでしょう。
2.は、少し難しいですが、会場の吉田寮食堂の空間はまだ奥行きに余裕があり、「舞台の最奥」から「背景幕」までの間にわざと空間をあけることも可能だったと思います。
わざと空間をあけたうえで、その部分を薄くスモーク+弱い照明などで「空間を埋める」努力をしたり、背景幕にビルの遠景を描きこんだりすれば、偽の奥行きが強調されて、多少は屋外っぽさが出たかもしれません。
それでも、タッパが3mしかないのではどうしても「天井の圧迫感」が強いので、もはや脚本から変えるしか無いのかもしれませんが……
いずれにせよ、この件は
ということが強く意識された公演でした。
【その他の感想・知見】