TOP > CATEGORY - 調光卓

ムービングライト/ムービング卓の使い方入門 ~「ムービング卓」に共通する考え方~

※一般調光卓はある程度扱ったことがあって、これからムービング卓に挑戦しようという人向けの記事です。
※書きかけです。すみません。


これは私の実体験なのですが、
今まで一般照明 (ムービングライトではない、動かない照明) しか扱ったことが無い人が、さあムービングライトの世界に入門しよう!となった時に、
いわゆる「ムービング卓」の操作方法が分からなすぎて匙を投げることってありませんか?

経験者がそばにいて、「こうすればこうなるんだよ」というノンバーバルな (=言葉に頼らない、見せて触らせて覚えさせる) 教え方をすれば比較的簡単に習得できるのですが、
そうでない場合、そもそも どういう概念 でムービング卓が動いているのかさっぱり分からない。
卓が何を考えているのか、何をしてほしいのか理解できない。


だって、一般調光卓って、初めて見る卓でも盤面を眺めたら何となく分かるじゃないですか。
SmartSoft

あー、右端にマスターがあって、このたくさん並んでるのが個別のチャンネルフェーダーだなぁ、って。



それが、「ムービング卓」だとこれですよ。
TitanOne_home
dot2_home
起動して最初の画面がこれでは、まず何をしたらいいか分からなくないですか?


最近はPC上で動くムービング卓が増えてきて、初心者用でーすって感じで安めのお値段で売っていたり、
機能制限付きで無料だったりするのですが、だいたいどれもこんな感じです。


というわけで、いきなりこんな画面を見せられて挫折しそうになっている人 (主に過去の筆者) に向けて、
ムービング卓というもの全般に通底する考え方を、ざっと見ていけたらと思います。


前提知識

まず、ムービング卓というものが得体が知れなさ過ぎて、一般調光卓と全く違う信号を出している別世界の卓だという誤解をしてしまう場合があるので、次の事実はおさらいしておきましょう。

  • ムービング卓と一般調光卓は、出している信号は同じである (DMXの場合)
  • お互いがお互いを操作できる。ムービング卓で動かない灯体の明るさだけを操作しても何ら問題ない。逆もまたしかり。

ではなぜ、ここまで違った見た目の操作盤になるのでしょうか?

これが、「卓の考え方」、難しい言葉で言えば「設計思想」ということになります。



まずは当たり前の話から

ムービング卓の考え方を整理する前に、一般調光卓の考え方を整理しておきましょう。


一般調光卓は、「何を」操作しているのでしょうか?
もう少し具体的に言います。

舞台照明の構成要素を、光の「色」、「明るさ」、「方向」、「照射範囲」…というように分類したとき、
調光卓で操作できるものは何でしょう?


→→…ほぼ必ず「明るさ」ですね。


1番の明るさ、2番の明るさ、……「何を操作するのか」と聞かれたら「明るさを操作する」。これが一般灯体です。
方向や照射範囲は、ふつうのスポットライトの場合、シュート (フォーカス) 作業で固定したら本番中動きません。



では、ムービングライトを見てみましょう。

→はい、もうお分かりですね。操作できるのが明るさ以外にあるのがムービングライトです。

まず第一に首振り(パン・チルト)。
・色
・模様
・明るさ

とりあえずこの5種類の操作対象を持つムービングライトだとしましょう。


そこでクエスチョン。
これを操作するための卓は、一般調光卓のような「フェーダーがいっぱい並んだもの」でいいのでしょうか?


はい、答えは「よくない」です。


理由。
そもそも「フェーダー」という物体は、「高い低い」「大きい小さい」といったパラメータの操作に適しています。
つまり、音量や明るさの操作には適していると言えます。
一般調光卓は、先ほど述べたように「明るさ」というパラメータの操作に特化しているので、フェーダーばかり何十本も並んでいるのだ!
という考え方をしてみましょう。


では、ムービングライトの模様って、高い低いで表せますか?


(くるくるゴボホイールの画像がここに来るつもり)


…表せませんね。
こっちの模様の方があっちの模様より「高い」とかの関係ではないので。


こうなると、模様の選択は、フェーダーではなくボタンが適切だと言えます。
色についても、ムービングライトの場合内蔵のカラーホイール式が多いので、同じです。

 

【コラム】
もし、ゴボをフェーダーで操作しようと思うとこうなります。
(画像)
一般灯体の世界では「灯体の明るさ=DMX値」だったのが、
ムービングライトの世界では「DMX値とはただの値であり、その意味や動作は灯体が決める」性質のものになったと言えます。




次に、パンチルトは?
…これも、チルトはともかくパンは横向きにすべきですね。
いや、ゲームのコントローラーにあるような「ジョイスティック」でもいいかもしれません。


以上を踏まえると、5chの一般灯体と5chのムービングライトを操作する最も適切な卓は、それぞれこうなります。


(画像がここにくるつもり。一般灯体用はフェーダーが5本並んでいて、ムービング卓はジョイスティック1個、色選択ボタンいくつか、ゴボ選択ボタンいくつか、明るさフェーダー1本、となる)


フェーダーが1本しかなくなってしまいました。


このことから、何が言えるでしょうか。

ムービングライトで操作できるパラメータは、「フェーダー的」な、つまり「高い低い」で表せるパラメータの方がが少ないのです。
ムービング卓にフェーダーが少ない (PC卓の場合、物理的には0本の場合もある) 理由が、なんとなくわかりますね。


「灯体ごと」で管理する

ここまでは、特定の機種のムービングライトを1台だけ操作する場合を考えていました。

では、同じ機種の灯体が複数あったら?

一般調光卓の世界であれば、単純にフェーダーが増えていくことになるでしょう。
では、ムービング卓の場合も、先ほどの操作盤が何個も連なっていけばよいのでしょうか?

いや、もう少しスマートなやり方がありそうです。

チャンネル配列を見てみましょう。
パン、チルト、色、ゴボ、明るさ、パン、チルト、色、ゴボ、明るさ…

繰り返しになっていますね。
同じ機種のムービングライトの場合、当然ですが同じ信号を送れば同じ挙動になります。

一般灯体は、明るさ以外は人間が手動で決めるので、同じ機種でもそれぞれ色も向きも固定でバラバラです。
これもムービングライトとの違いと言えます。

ということは、同じ操作盤が繰り返し並ぶよりも、操作盤は1枚だけで、「灯体切替えボタン」のようなものを付ければよいのではないでしょうか?
もちろん、全部の灯体を同じ色で揃えたりしたいので、複数選択できるように…


まさにこのような考え方が、世の中のムービング卓全般に備わっています。


ちなみに、ムービング卓では、それぞれの灯体を「フィクスチャー」と呼びます。
最近では、スモークマシンなどもDMXで操作できるようになってきたので、灯体以外も含む、DMX機器全般を指すようになっています。

「フィクスチャーの選択」という概念、理解できましたか?

 
実際のムービング卓でも、フィクスチャーを選択→パラメータの設定 という流れを繰り返して、シーンを作っていくことになります。

(画像)

違う機種があったら? ~チャンネルの「属性」~

では次に、違う機種のムービングライトを考えてみましょう。

おおむね機能は同じだが、メーカーが違うのでチャンネルの並びが違う。そんなムービングライトが混在している現場があるとします。
こうなると、同じ操作卓で操作できないのでしょうか?


いいえ。
そうならないように、自動で並べ替えられる機能が卓に付けばよいだけです。 


そのためには、卓に[メーカー名]・[機種名]・[チャンネルの並び順]のデータを持たせておけばよいでしょう。
【○○社の××という機種は、1番がパンで2番がチルト、3番がゴボで……】 といった具合で。

また、パン・チルト、色、ゴボ、明るさ、といったチャンネルの種類分け =「属性」 のことを、「アトリビュート」と呼ぶ。
卓が自動で振り分けて、機種が違っても、同じアトリビュートのチャンネルは同じように操作できる。

よって、最初に卓を起動してまっさらな状態からまずすることは、どんなメーカーの何という機種を何発使うのか、を卓に登録すること。
これを「パッチ」と呼ぶ。

一般照明卓の「パッチ」は、フェーダー番号とDMXアドレスの対応を組み替える行為だったが、
ムービング卓の「パッチ」は、「使用する機種と台数の登録」に等しい行為となる。

※投票ボタンは撤去しました。ご意見ご感想はコメント欄またはメールフォームへどうぞ。
タグ: PC照明卓 | カテゴリ:機材レビュー 調光卓 [ 2018/05/21 00:54 ]

Open DMX USB 互換品を700円以内で手に入れる方法

元ネタの記事: DIY USB DMX Controller for under $10

usbtors485_picture.png

Arduinoの件といい、なんか最近、海外のアマチュア・DIY照明記事を紹介するブログみたいになってますが……
それもこれも、日本でまだまだアマチュア舞台照明が広まっていない証拠かなと。(英語圏に比べて人口の違いはもちろん大きいですが……)

地道に、記事紹介やアマチュア舞台照明の裾野を広げる活動を続けていきたい今日この頃です。
今回は、比較的安価な USB-DMXインターフェースとして知られている Open DMX USB を、さらにお安く手に入れる方法です。元ネタは2013年の記事です。

※投票ボタンは撤去しました。ご意見ご感想はコメント欄またはメールフォームへどうぞ。
タグ: PC照明卓 | カテゴリ:機材レビュー 調光卓 [ 2017/08/25 01:25 ]

【機材レビュー】96ch調光卓 Lite-Puter / CX-12

チャンネル数が多いのはいいけど、いまいち何をしたいのか分からない一台。
Lite-Puter / CX-12です。
現在はマイナーチェンジが施され、CX-12「II」になっています。

 

CX-12

【機種名】CX-12 (CX-12II)
【メーカー】Lite-Puter
【チャンネル数】96ch
【パッチ機能】○
【シーン登録】○(24シーン×4ページ=96シーン)
【チェイス】○

 

※投票ボタンは撤去しました。ご意見ご感想はコメント欄またはメールフォームへどうぞ。
タグ: 調光卓 | カテゴリ:機材レビュー 調光卓 [ 2016/06/28 22:34 ]

【機材レビュー】12ch調光卓 SDC-12

SDC-6からの進化が半端ない件。
ELATION / SDC-12 です。

2015-02-14 00.00.29

※投票ボタンは撤去しました。ご意見ご感想はコメント欄またはメールフォームへどうぞ。
タグ: | カテゴリ:機材レビュー 調光卓 [ 2015/02/14 04:30 ]

【機材レビュー】16ch調光卓 STAGE SETTER 8

シーンセッターの機能限定版といった趣きの卓。使いどころを選べば便利かも。
ELATION / STAGE SETTER 8 です。

2014-05-11 11.25.35

※投票ボタンは撤去しました。ご意見ご感想はコメント欄またはメールフォームへどうぞ。
タグ: | カテゴリ:機材レビュー 調光卓 [ 2014/05/20 01:43 ]